硫黄岳2,760m     (04.08.14)
コース:桜平(30分)夏沢鉱泉(55分)オーレン小屋(25分)夏沢峠(1時間5分)硫黄岳(赤岩の頭経由1時間30分)桜平[往復]
夏沢鉱泉 夏沢鉱泉
三井の森から桜平への林道は車で30分前後の砂利道だ。狭いが、危険な箇所はない。右手にゲートを見るとその先に駐車場がある。 林道から分かれ、ゲートを越えて落石の多そうな車道を下る。 下りきってシラナギ沢を渡るとトイレがあった。ここからは夏沢渓谷沿いの急な上りとなる。 ほどなくして着いた夏沢鉱泉からは美ヶ原方面が谷あいに望める。天候が良ければ穂高も見えるらしい。 関係者ならここまで車でこれるようだ。
オーレン小屋 オーレン小屋
夏沢鉱泉を出て道は徐々に登山道らしくなる。樹林のなかにオーレン小屋用の超小型水力発電装置のある小屋が建っている。 やすらぎの滝、主滝(沢へ降りる道があるが見るほどの滝ではない)を過ぎると道は沢から離れ、稲妻型になる。 鉱泉から1時間弱でオーレン小屋に到着。夏沢鉱泉同様ここも入浴可能らしい。小屋前にはコマクサが咲いていた。
夏沢峠
夏沢峠
オーレン小屋から硫黄岳への道は二本あるが、小屋前を通過する夏沢峠へのルートをとった。小屋正面から沢を渡る道も 赤岩の頭経由で硫黄岳へ行けるが、展望はあまり良さそうではないからだ。 夏沢峠には山彦荘、ヒュッテ夏沢と小屋が2棟あり、峠からは硫黄岳の山頂部が望めるので、30分位しか歩いてないのだが休憩をとった。左の天狗岳方面のなだらかな風景とは対照的に、硫黄岳の爆裂火口の岸壁が荒々しい。

硫黄岳の火口岸壁
硫黄岳の火口岸壁
夏沢峠からは樹林の尾根を行く。崩壊地を過ぎると間もなく樹林帯を抜け展望が開けた。 夏沢峠と天狗岳、その後ろに蓼科山、美ヶ原と見えてきて、爽快な道である。ただ、急登だ。 更に登って行くとオーレン小屋も見える。ケルンが現れるようになり、峠からはピークに見えた箇所を右に回りこむと山頂も近い。 それにしても頂上直下で見る火口岸壁はすごい迫力だ。
硫黄岳から見る天狗岳
硫黄岳から見る天狗岳
硫黄岳山頂は意外に広く、ガレて平坦な様子は「ミニ蓼科」のような雰囲気だった。 展望が良く、夏沢峠方面を見やると天狗岳が、その先には蓼科山が望めた。 左(東)へ岸壁のへりをたどると横岳の陰に隠れていた富士山も見えた。 ただ、ここまで端のほうに来る登山者はほとんどいないようだ。
硫黄岳から見る赤岳 硫黄岳から見る赤岳
山頂からの眺めの第一は、何と言っても八ヶ岳の主峰赤岳の眺めであろう。ほかにも阿弥陀岳、権現岳、横岳など 南八ツの山々が望めるが、赤岳の山容は、やはりひときわ抜きん出ていて、登高意欲をそそる。 遠くには北アルプス、中央アルプス、南アルプス、奥秩父、西上州の山々も姿を見せ、山座同定に忙しい。 なお、下山は赤岩の頭経由でオーレン小屋まで降りたが、予想通りほとんど樹林の道であった。