鳥越林道入口に数台分の駐車スペースがあった。林道を少し行くとすぐに左手に登山口。杉木立のなか掘割水路添いの平坦な道は、水路を渡ってやや勾配が増す。対岸に鎖のかかる琴沢を渡渉(写真)、いきなりの難所だが長くは続かない。支沢を渡り、七曲りの急坂を稲妻形に登ると、雑木林のゆるやかな道となる。ブナやツバキが目立つようになると再び琴沢を渡り、カツエの水場に着く。特に標識はなかった。 (00/09/23) |
カツエの水場から遭難慰霊碑のあるお京平を過ぎるときつい登りになる。やがてに左へトラバースして小沢を渡り、「ひるわのぞき」という場所に出る。左は絶壁だが樹木もあってさほど不安はおぼえない。山腹を右に巻き、木の根の張り出した道を登って行くと「シゲノ沢」(写真)だ。水はほとんど流れていないが、すべりやすい。シゲノ沢(ジゲノ沢という標識もあった)を越え、ますます急坂となるが難しい登りではなく、やがて尾根に出た。 (00/09/23) |
尾根に出ると、急に正面が開け蒜場山(1,363m)が大きく現れる。ここまでずっと樹林のなかの道で展望はなかったので、喜びはひとしおだ。左折して低潅木の稜線を緩やかに登ると、すぐに俎倉山山頂に着いた。山頂からは右に蒜場山(写真)が、そして更に右には人品頭山(377m)のへんてこな山容が見下ろせ、遠方には御神楽岳(1,387m)、菅名岳(909m)、菱が岳(974m)と低山ながらここは展望が良い。 (00/09/23) |
俎倉のやや狭い山頂に先客はいなかったが、なにやら左下の方で人の声がする。見ると3人の登山者が北隣のピークで昼食のようだ。我々も昼食後、3人のいるそのピークへカメラのみ携えて向かった。 (00/09/23) | 3人の登山者はすでに食事を終え、岩場の手前ですれちがった。俎倉山から5分ほどで着いた北隣のピークは、天狗の庭という場所だった。俎倉山は双耳峰か。天狗の庭は俎倉本峰より狭い山頂だが、ここからの眺望は本峰より良いようだ。北側には加治川ダムの上に焼峰山(1,086m)が両翼を広げ、更に遠方には飯豊連峰が見える。西には馬ノ髪山(757m)、棚橋山(668m)を見下ろせ、その先には五頭連峰が並んでいた。 (00/09/23) |
天狗の庭で眺めを楽しんでから俎倉にとって返し下山をした(写真は天狗の庭から見た俎倉山)。このコースは沢沿いにあるので水場は多いが、カツエの水場から先は水量が少ないようだ。登山道はうるさいヤブもなく、全般的に良く踏まれている。ただ、山頂直下まで樹林の中の道で眺望がないのには閉口した。難所は琴沢渡渉後の鎖場とシゲノ沢のトラバースくらいであろうか。 (00/09/23) |